ウォークインパントリーのススメ

キッチンプランニングの中でも、最も気になるところのひとつに収納計画があります。
システムキッチンではメーカーが独自に開発した(もしくは金物メーカーから仕入れた)キッチンパーツを組み合わせて、一見便利に思える収納計画をしています。
オーダーキッチンでも金物メーカーのパーツを使って同じような収納システムを作ることが可能です。

もちろんどちらも使いやすいとは思いますが、キッチンには予期せぬ大きさや形のものが多く存在します。

ウォークインパントリー

そこで、今回おすすめするのが「ウォークインパントリー」です。
衣裳を収納するウォークインクローゼットと同様に、建築壁と扉(引戸)で仕切られた独立した空間を作ります。
小さな空間でもいいのです。たとえば下の写真のお宅、右寄りの引戸の中は畳1枚にも満たない小さな空間ですが、驚くほど便利に利用されています。
オーダーキッチン003見せずに、魅せる。
このようなオープンキッチンをすっきりと保つ秘訣は、散らかりがちなごちゃごちゃしたものを収納できる場所を作ってあげることです。

そのポイントはキッチンの近くのアクセスしやすい場所に設けること。
容易に行き来できるようにできれば引戸にした方がいいでしょう。

そしてざっくりと作りましょう。店舗でよく見られるような可動棚のシステムで充分です。その方がフレキシブルに様々なものに対応できます。
ウォークインパントリーには何を入れても構いません。なにも食材ストックだけではなく、形や色が定まらない家電製品も収納してしまうとキッチンが非常にすっきりします。
ごみ箱を収納することも可能です。下の例では冷蔵庫を「収納」しています。

安価かつ、使いやすいキッチンに

ざっくり作る利点はまだまだあります。
建築工事で作りますから工事費を押さえることができます。大容量で使い勝手がいい収納が安価にできるわけですから、これ以上にいいことはありませんね。
このウォークインパントリーという空間はシステムキッチンメーカーやオーダーキッチン屋さんにプランできません。彼らはキッチン本体のみを扱う会社であり、空間を設計する立場にないからです。

でもキッチンマイスターは空間を提案し施工するのが本職です。しかもキッチン空間のスペシャリストです。
すっきりしたキッチンを実現し、キープするために、是非ともキッチンマイスターにご相談ください。

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その類稀なるデザインセンスで「キッチンを武器にした提案」をし、数々の施主をがっちり魅了し続けているインテリアデザイナー和田氏。 2009年度グッドデザイン賞(株式会社INAXと共同)や、住まいのインテリアコーディネーションコンテスト2013(2013 経済産業大臣賞)その他受賞歴多数。「キッチンをつくる―KITCHENING」ほか著書も多数。