「生活を変革するためのシステムキッチン」の役目は終わった

今やリビングとダイニングとキッチンは一つの空間になり、「LDK」と呼ばれるのは当たり前になっています。

その流れは1951年に「公営住宅標準設計」の規格51C型において、台所を広めに作って食事室と兼用とし、居室2つ(6畳、4畳半)を配する間取りが確立されたところから始まります。
人間らしい生活のために食事の場所と寝る場所は分け(食寝分離)、さらに夫婦と子供の寝室も分ける(就寝分離)ことを原則とされました。

その後1955年に設立された日本住宅公団の標準設計ではじめて「ダイニングキッチン」が採用され、畳敷きの茶の間でちゃぶ台を囲んで食事をし、夜はちゃぶ台を片付けて布団を敷いて寝るという生活が、テーブル式の団地のダイニングキッチンが「モダンな生活」としてあこがれの的になり、公営の団地から民間のマンション、戸建て住宅へと採用されるようになり、さらにリビングまで一体にして『LDK』へと発展しました。

このように、生活を革新するためには強烈なフラッグシップが必要なわけです。

システムキッチンは1973年に日本に登場しましたが、やはり高嶺の花でした。
しかし1990年頃に安価な簡易施工型のシステムキッチンが登場し、それまで流し台だった家に一気に普及しました。
そして今やほとんどの家にシステムキッチンが入っています。

そうすると「生活を変革するためのシステムキッチン」(特に簡易施工型システムキッチン)の役目は完了したことになります。

次のキッチンは「オーダーキッチン」や「造作キッチン」

では、次のキッチンはどうなるのでしょう?

各キッチンメーカーもおそらく模索していることでしょう。最近では他業種からの参入が増え、これまでのキッチンの背景を塗り替えようとしています。とても楽しみな流れになってきています。

前にも書きましたがキッチンの本質は「各家庭の食生活を反映するもの」ですから、これからのキッチンは何かという質問に対しての最も最適な回答は「オーダーキッチン」「造作キッチン」ということになります。
オーダーキッチン018「遊び心」と木の空間

しかし、オーダーキッチンはハードルが高いと思っている方が多いのが現実です。一般の方は「オーダーキッチン=高い」という金額的なハードル。
工務店は「どうやって作るのか、わからない」、設計者も「図面の描き方がわからない」といった技術的なハードルがあるようです。
我々キッチンマイスターはオーダーキッチンのことをきちんと学んでいます。図面や製作等の技術的なことだけでなく、最新の機器等の情報収集も怠っていません。もちろんコストコントロールも考えています。

是非住まいのキッチンをオーダーしてみてはいかがでしょう。キッチンマイスターはキッチンのスペシャリストの中のスペシャリストです。安心してご相談ください。

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和田 浩一
その類稀なるデザインセンスで「キッチンを武器にした提案」をし、数々の施主をがっちり魅了し続けているインテリアデザイナー和田氏。 2009年度グッドデザイン賞(株式会社INAXと共同)や、住まいのインテリアコーディネーションコンテスト2013(2013 経済産業大臣賞)その他受賞歴多数。「キッチンをつくる―KITCHENING」ほか著書も多数。