前回、一般の方々が思っているオーダーキッチンに対する誤解?を解いていただきたくて設計の自由度や金額についてあれこれ書きましたが、まだまだお伝えしたいことはあります。

「オーダーキッチンの醍醐味」

キッチンを考える時、基本性能や設計の自由度などキッチンとしての使い勝手だけで決めてはいけません。
一般の方が手にする情報のほとんどはメーカーキッチンの情報ですから、キッチン単体の性能であり、キッチン以外の部分との、極端に言えばキッチン本体以外の部分(内装材や照明計画なども)との整合性(バランス)は誰が取ってくれるのでしょう?
設計事務所やインテリアデザイナーが入っていれば少しは安心ですが、ご自身だけでやろうとすると、かなり大変な作業になると思います。
ほとんどの工務店はデザインや提案が苦手です。「施主が言ってるんだからこれでいいじゃん。」と責任転嫁されます。

オーダーキッチンにすると、ダイニングやリビングとのバランスを考えることが多いです。〜『多い』と表現したのは、すべてのオーダーキッチン屋さんがインテリアデザインまでできるとは限らないからです〜。
今は当たり前にLDKというリビングとダイニングとキッチンをワンルームにします。
メーカーキッチンだとキッチンだけを販売しているので、キッチン以外の部分とのコーディネートが課題になります。

ぜひインテリアデザイン、空間のデザインも得意で、キッチンにも造詣が深いデザイナーに相談されたらいいと思います。

「オーダーキッチンではなくBESPOKE KITCHEN(ビスポークキッチン)という考え方」

オーダーキッチンという言葉に関しては、一般の方にも広まっていると思います。
しかし今でも90%の方がメーカーキッチンを選択されます。

しかし、潜在的なオーダーキッチンを希望される方は30%以上になると思っています。
お客さんの間違った解釈や工務店が対応してくれなかったなどで多くの方が諦めているのだと思います。
残念ながらオーダーキッチンの半分以上はメーカーキッチンの扉や天板を変えただけのようなキッチンです。

最近『オーダーキッチン』という表現を改めた方がいいかなと感じています。
「オーダーメイド」という意味は、依頼主の思いの通りに(言われる通りに)実現するという意味ですが、「BESPOKE」となると、依頼主の話をきちんと聞き、理解し、それ以上の答えを出すという意味になります。

翻訳ソフトで『BESPOKE』を入力すると『オーダーメイド』と出てきます。しかし、深いところでは決定的な違いがあることがわかります。

元々BESPOKEの語源は、be speakだったりbe spokenと言われており、「会話する」という行為を含むのです。
そう意味ではオーダーキッチンのワンランク上に位置付けするのがBESPOKE KITCHENといえます。
キッチンマイスターは工務店やインテリアコーディネーターですが、キッチンに関する研修を受けて認定されています。安心してご相談ください。

リフォーム産業フェアー2022

7月26日と27日に東京ビッグサイトで開催される「リフォーム産業フェアー2022」の中で今年も『キッチンワールド』ブースをつくります。
11社のオーダーキッチンメーカーと9社のアプライアンスメーカー、インテリアコーディネーターによる水廻りの特別展示が集まったブースです。会期中はブース内で各メーカーによるセミナーを開催しています。
オーダーキッチンの実情を知るいい機会だと思いますので、是非足をお運びください。
ご来場の際はホームページから予約された方がいいと思います。
https://the-bars.com

皆様のお越しをお待ちしております。

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あらゆる人の「キッチン力」をアップするために『キッチンのことをきちんと考える』ということに特化した活動をしています。