新型コロナウィルス騒動は、終息に向かうどころか、ますます深刻になってきています。
4月7日には政府から緊急事態宣言が発出され、いろいろな場面で行動の自粛を求められています。

全く気が滅入ることばかりですが、そんななか、SNSでミュージシャンの星野源さんが作った曲に、他のミュージシャンや芸人がパフォーマンスでコラボする動画をあげたり、有名芸能人が手洗い方法を示した動画をあげたりと、それぞれができることを『共有』しようという動きが起こっています。

さて、僕たちに何ができるんだろう?

在宅ワーク、外出自粛の流れが起きたため、必然的に家にいる時間が多くなります。
我が家でもこれまでやりたくてもできなかったことをやっています。その一つが料理です。

もともと料理はしている方でしたが、仕事に追われてなかなか凝ったレシピができず、簡単なものばかりでした。
たとえば、寝る前に次の日の昼に食べる(もともと朝ごはんは食べないので)フレンチトーストのために卵と牛乳、砂糖を混ぜた駅に半日漬け込んでみたり、カレーをスパイスの調合から考えてみたり。それはウチに限ったことではなく、時間ができたご主人が本格的に料理をしてみたり、お子さんと一緒にキッチンを囲んで料理をしたり、そんな風景が増えたのではないでしょうか?
もちろん生活が変わります。家で食事をする人数が多くなるので、当然洗い物が増えます。
これまでは問題がなかった国産メーカーの食器洗浄器では物足りなくなったなんて方も多いのではないでしょうか。

また、ずっと家にいるとストレスがたまります。息が詰まります。

だけど、それを解消できるのも“家”ではないでしょうか?

家族みんなが集まる場所はリビングでありキッチンです。だからキッチンの存在が重要になのです。

もちろん、これからリフォームの計画をしても、完成する頃にはこの騒ぎは収束していることでしょう(そう願いたい)。
でも、これをきっかけに働き方や生き方、人生観が変わってくると思います。その時はぜひリフォームを検討してみてはいかがでしょう?

オーダーキッチン/造作キッチンで『自分らしい暮らし』をする

最近の消費動向を見てみると、以前とは大きく変わってきています。「所有する美徳」から「所有しない美徳」へと変化しました。
そこでは、毎日ちゃんと使うものは多少高くても納得するものを購入するが、たまにしか使わないものは買わずに借りたりシェアしたりしています。その価値観が以前に比べて多様化したともいえるでしょう。
今や大量に生産して大量に消費する時代ではありません。オンデマンド印刷や3Dプリンター、デジタル技術の発達はそれに拍車をかけることでしょう。

メーカーのキッチンはよくできています。この値段でできるのか、、、と感心します。
私も社会人最初のキャリアはキッチンメーカーですから、その開発ストーリーは分かっているつもりです。
彼らは実際に使うお客様を目の前にして開発していません。だって、開発に1年半〜2年かけるわけですから、2年後の家族像、インテリアや色のトレンドを予測して(予測されたものを利用して)開発を進めます。
いわゆる最大公約数的な家族のモデルを想定しています。
なので、多くの家族はその幅の中に収まり、ちょっとしたアレンジや工夫で自分仕様のキッチンに仕上げる(対応する)ことができます。

しかし、家族それぞれに住まい方は違うわけですから、その幅の中に入りきらない家族も当然出てくるわけです。
でもそれは大量に生産されたモノです(だからあの値段でできる)。

ここ数年の住宅事情を見ていると、確実にオーダーキッチン/造作キッチンの割合が増えています。
みなさん『自分らしい暮らし』を求めていること、それを実現することに注目している証ですね。

『イニシャルコスト』と『ライフサイクルコスト』

もうひとつ、消費動向の流れとして、イニシャルコスト重視からライフサイクルコスト重視へと変化しています。

『イニシャルコスト』とは最初にかかる費用のことです。住宅では新築時にかかる費用のことです。
『ライフサイクルコスト』とはその商品がなくなるまでのトータルコストのことで、住宅では新築時の費用から数十年後に解体して更地にするまでのコストのことを指します。

イニシャルコストを低く抑えたがために光熱費が嵩んだり、修繕費が高額になったりして、ライフサイクルコストとしては逆転してしまうこともあります。
また光熱費を抑えることは、省エネルギーにつながり、CO2削減や地球温暖化を抑止することに貢献しているという「気持ち」のコストはよくなります(これに関してはいろんな考え方がありますが、ここで言及することは控えておきます)。

キッチンにコストをかけずに、家やキッチンに合わせて生活するか、少しコストをかけて、時短になったり、美味しい料理のレパートリーが増えたりすることに価値を見出す方も増えています。

オーダーキッチンというと、とても高額なイメージで捉われていますが、メーカーキッチンと同等かそれに近い金額でもつくれる可能性はあります。
その方法もあります。
オーダーですから、自由な形、自由な色、自由な素材、自由な設備機器でキッチンをつくることができます。

最近ではメーカーキッチンだけでなくオーダーキッチンが、国産の機器だけでなく輸入機器も同じ土俵に上げて比較する方が増えてきました。
私たちキッチンマイスターは、機器類だけでなく、素材、プランニング、デザインの基礎など、あらゆるキッチンの知識を習得し、日々更新しています。
そしてキッチンだけでなく、空間作りのプロです。

だからみなさんの暮らしを作るお手伝いができれば幸いです。

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あらゆる人の「キッチン力」をアップするために『キッチンのことをきちんと考える』ということに特化した活動をしています。