キッチンは生活の一部、インテリアの一部

EuroCucinaの話を続けます。

日本との違い

日本の展示会と一番大きな違いはブースでの展示の仕方です。
日本の展示会ではキッチンセットが並びます。
しかしミラノサローネ会場では、キッチンだけでなく、ダイニングやリビング、収納などもいっしょに提案されています。

つまりキッチンを生活の一部、インテリアの一部として受け入れられています
それも踏まえて、今回のEuroCucinaの傾向をまとめてみましょう。

1. LIVING KITCHEN


キッチンだけで完結しない、ダイニングやリビングスペースまで含めたトータルデザイン。
そこに最も大事なことはダイニングスペースの存在感を意識するということ。

2. TECHNOLOGY


特に食洗機やIHヒーター、オーブンなどのアプライアンスやスライドヒンジなどの金物は、テクノロジーの宝庫です。インターネットとの連携も含めて日々進化しています。

もちろん使いこなすのは人間ですからどこまで導入するかはその人次第ですね。
ステンレス素材が減り、木や天然石と言った自然素材を多用している展示が多く見受けられました。

4. NOSTALGIC


デザインの方向性として、流木のような粗い木目の木や虫食いだらけの木を使用したり、化石のような天然石を使ったり、わざとムラや凹凸がある仕上げなど、どこか懐かしいような雰囲気を醸し出しています。

5. LUXURY

世界一の展示会、あこがれのキッチンという背景もありますが、大理石、タイル、真鍮などの素材を上手に組み合わせることで高級感を演出しています。

これまでの高級感というと、ピアノ塗装に代表される光沢がある仕上げが主流でしたが、今年はちょっと様子が違っていました。
超が付くほどにマットな仕上げ、天然石の仕上げもこれまでのツルツルピカピカの本磨きではなく、ツヤがない水磨きや更に凹凸のある仕上げも多く見られました。

それでも高級感を醸し出しています。
EuroCucinaは『ミラノサローネ国際家具見本市』の一部ですから、キッチンだけでなくいろんな家具も発表されます。それらの家具も含めて見渡すことにより、インテリアの傾向を見ることができます。
たとえばトレンドカラーを見ると、スモーキートーンのブルー、グリーン、ピンク、マスタードイエローが流行りです。どれも落ち着いたトーンですが、どこか華やかさを併せ持った色です。

「LivingKitchen」視察

現在日本に輸入されている海外ブランドのキッチンのほとんどがドイツブランドです。最近は奇数年の1月にケルンで開催される「LivingKitchen」が定着してきましたから、それらのドイツブランドキッチンはEuroCucinaの本会場への出展ではなく、市内に元々あるショールームに展示しています。
来年(2017年)の1月に開催されるので、是非とも視察してきたいと思っています。

このように私たちキッチンマイスターは新しいキッチンのトレンドや技術を日々勉強しています。きっと皆さんの住まいづくりのお役に立てるご提案ができると思います。どうぞ、安心してお気軽にご相談ください。

The following two tabs change content below.
その類稀なるデザインセンスで「キッチンを武器にした提案」をし、数々の施主をがっちり魅了し続けているインテリアデザイナー和田氏。 2009年度グッドデザイン賞(株式会社INAXと共同)や、住まいのインテリアコーディネーションコンテスト2013(2013 経済産業大臣賞)その他受賞歴多数。「キッチンをつくる―KITCHENING」ほか著書も多数。