『Living Kitchen』 キッチンの展示会を視察
年が明けて早々、1月16日〜22日までドイツに行ってきました。目的は隔年開催される『Living Kitchen』というキッチンの展示会を視察するためです。
『imm/ケルン国際家具見本市』・『Living Kitchen』とは
『Living Kitchen』は毎年1月にドイツ第4の都市ケルンで開催される『imm/ケルン国際家具見本市』の中に奇数年のみ併設される展示会です。
imm/ケルン国際家具見本市は世界最大規模の家具見本市として、4月に開催されるミラノサローネと双璧をなす重要な家具見本市で、約1200のメーカーが出展し、世界100カ国から12万人以上(2017年は15万人と発表された)の人が訪れます。
会場になるケルンメッセは展示面積284,000㎡と、東京ビッグサイトの実に3倍の広さを誇ります。それでも世界第7位ですから、驚きますね。
ちなみにミラノサローネノ会場になるローフィエラ会場はさらに大きく、345,000㎡(世界第4位)です。
フォトスポット(?)南京錠
このケルンメッセ会場はケルン中央駅のライン川を挟んだ隣の駅前にあり、非常にアクセスがいい会場です。
ちなみにライン川にかかる線路と歩道の橋には南京錠が無数にかけられ、世界中の恋人たちが永遠の愛を誓う場所だそうです。
その南京錠の重さだけで2tもあるとか!!
ケルン大聖堂
その荘厳な姿は街のあらゆるところから見ることができ、シンボルにふさわしい建物です。
しかもケルン中央駅前にあるので、観光ポイントとしても重要です。
夜見ると悪魔とか出てきそうでちょっと怖いんですけどね。
このケルン大聖堂の着工は1248年なのですが、途中宗教戦争で中断して、1880年に完成しています。
ケルンの街は第二次世界大戦の激しい空爆で90%以上の建物が崩壊していますが、この大聖堂は奇跡的に残りました。
そのことからもケルン市民の心の支えとなるシンボル的建物なのは理解できますね。
コルンバ美術館
私がケルンで一番好きな場所はコルンバ美術館とそれに併設される小さな教会です。
美術館としての展示空間はいくつかの部屋に分かれ、それぞれが平面的、立体的に違ったプロポーションで構成され、自然光の取り入れ方も工夫されて、非常に楽しめます。
もちろん遺跡もみることができます。
併設されている小さな教会も大聖堂とはちがって、非常にかわいらしく、街の人に愛されている日常の教会です。
ケルンはドイツ語表記だと「Köln」ですが、英語表記だと「cologne」となります。
そう、ケルンはオーデコロ(eau de cologne=ケルンの水)発祥の地としても有名なのです。
オーデコロンの『4711』
決して大きな店ではありませんが、店に入ってすぐのところに緑色(4711のイメージカラー)の洗面ボウルがあり、そこにつけられた金色の蛇口からは、耐えることなくオーデコロンが流れていて、客がそこで手を洗っていました。
ビールとソーセージ
ドイツといえば「ビール」「ソーセージ」でしょう。
ビアホールでは200mLの小さなグラスで提供され、わんこそばのように空いたグラスを見つけると、店員はすかさず新しいグラスと交換していきます。
その呑んだ杯数をコースターに書き込んでいきます。
この軽さと量だといくらでも呑めてしまいます。この1週間の旅行でどれだけビールを飲んだことでしょう。
さて、ケルン観光案内も長くなってしまったので、今回はこれくらいにして、次回はケルンで見た世界のキッチンのトレンドを解説したいと思います。
私たちキッチンマイスターはキッチンのプロとして、日々勉強しています。
世界から10年も20年も遅れている日本のキッチンを見ても、偏ったアイディアしか生まれません。
こういった視察旅行を通して、様々なキッチンの可能性、地域性を勉強することで、各ご家庭に最適な、世界に一つだけのキッチンをご提案することができるのです。
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